キズの処置について
創傷(キズ・皮ふのケガ)に対する消毒、ガーゼなどによる被覆は治癒を遅らせる要因になるとして、
水道水などによる創の洗浄、創の乾燥を防ぐ創傷被覆材(ポリウレタンなど)の使用が行われている。
湿潤療法(しつじゅんりょうほう)と言われる。
創傷(特に擦過傷)や熱傷(ヤケド)などの皮膚潰瘍に対し、従来のガーゼと消毒薬での治療を否定し、
「消毒をしない」、「乾かさない(ワセリン塗布)」、「水道水でよく洗う」を3原則として行う治療法。
閉鎖療法、潤い療法(うるおい療法)とも呼ばれる。
キズ口を、水道水でしっかりと洗ってから、ハイドロコイドやプラスモイスト材でキズを覆って、
グチュグチュした状態で経過をみます。
※リンパが腫れるや体温上がるなどあれば専門医を速やかに受診して下さい。
応急処置(RICE処置)について
ケガが生じたら、運動を中止し、それ以上損傷を広げないこと、筋肉内の出血を最小限に
食い止めることが大切です。そのためには、ケガをした直後からRICE(ライス)処置を行い
ます。RICE(ライス)とは4つの英語の頭文字をとったものです。
通常、受傷から24時間程度を目途に行います。
Rest(レスト)(安静)
損傷部位を安静にします。症状が強い場合には添え木をあてて固定する必要もあります。
また、損傷部位が下半身などで歩行に影響する場合では、松葉杖が必要となることもあります。
Icing(アイシング)(冷却)
出血、腫れ、痛みを軽くするために損傷部位を氷などで冷やします。
通常、皮膚の感覚がなくなるまで、15~20分冷やします。
再び冷やし始める時期としては、痛みが戻ってきてからが基本です。
この痛みが戻るまでの時間にも個人差がありますが、およそ60分が目安です。
Compression(コンプレッション)(圧迫)
出血や腫れを抑えるために弾力性のある包帯などで損傷部位に圧迫を加えます。
あまり強く巻きすぎると、血管や神経を障害することがありますので注意して下さい。
Elevation(エレベーション)(挙上)
腫れを少なくするために、損傷部位を心臓より高い位置に挙げておきます。
※変形や腫れがヒドイ場合は、整形外科やはしぐち整骨院にご相談下さい。
※開放性骨折などは、速やかに救急車を呼んで下さい。
参考文献 :
柔道整復学-理論編(第5版)
公益財団法人日本体育協会(2012)公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト⑧救急処置.公益財団法人日本体育協会.