今回は、手に力が入れにくい場合に起こっているかも・・。
手の神経絞扼(神経が挟まれて何らかの症状がでる)障害について紹介します!
皆さん、朝起きると手が「重だるい、しびれる、痛い!」などを
感じて目が覚めたことはありませんか?
そして、手を振ったり指を曲げ伸ばしすると症状が軽減する
そのような症状の方は手根管症候群やギヨン管症候群の可能性もあります。
今日は、ギヨン管症候群(尺骨神経)についてピックアップしお話します。
手は、橈骨(トウコツ)神経、尺骨(シャッコツ)神経、正中(セイチュウ)神経の
3つにコントロールされているので、あの細やかな動きができるのです
※手根管症候群(正中神経)については→こちら
症状としては
・第4指(第5指側半分)、第5指のシビレ
↑
※この豆状骨と有鈎骨の間を走行している尺骨神経(黄土色の線)
がギヨン管というトンネルの中で絞扼されるからです。
・巧緻運動障害(物をつまんだり、ボタンを留める)
↑
母指の付け根の内側の筋肉(母指内転筋)も尺骨神経の支配だからです。
先日、来院した30代、ビジネスマンの症例です。
1年ほど前から症状があり(手に力が入りにくい、字が揺れる)、
2軒ほど整形外科を受診するも、改善せず・・。
1週間ほど前に、子どもとバドミントンをして、更に悪化したので、
ケガをした息子さんに同席の際に、相談されました・・
この尺骨神経は、小指側を走行しますが、
なぜか、その支配が『母指』にも一部あります
左手の母指内転筋力kg:こちらは正常な健側になります
こんな感じで、3.1kgを発揮
次に症状がある
右手の母指内転筋力kg:右手の患側を計測
利き手の、右手なのに2.4kgと、かなり弱っています
※当院には、ハンドヘルドダイナモメーターを完備しています。
モービィー(リンク付き)という優秀な筋力計です
次に、この尺骨神経障害で、有名な検査は
Fromentサイン(フローマン徴候)とい言います。
紙を引っ張ってもらうと、
尺骨神経支配の右母指内転筋が出力されないため、他の使用できる筋を使うので、
右母指が、だんだんと曲がって紙を引っ張ろうとします・・
実際の動画はこんな感じです・・。
このように、右親指が踏ん張ろうとして曲がっていくのです・・
この方、当院も含め、この症状で受診した3軒で、すべて握力測定を
しているのですが、握力低下は無かったのです・・。
それは握力に関わる主な神経は『正中神経』だからなんです・・
治療
当院ではギヨン管症候群や手根管症候群の患者さんで、
朝にシビレや動きの障害がある場合は、その症状を軽減させるため手のひら側に
ナイトスプリントという固定材を作って、寝る時だけつけてもらう処置も提案の一つにあります。
なぜ手のひら側を固定するかというと・・・・。
そこは施術(治療)の際に説明しますね!
また、自分でできる手の使い方、ストレッチなどもお伝えし、
自己管理できるようにさせてもらっています!
はしぐち整骨院では患者さんの様々な症状(悩み)に合わせ、このような
処置を施すことができますので、是非お困りの方はご相談下さい(^^)/
そして、長崎市で初導入した大好評の治療器、
ショックマスター(圧力波治療器)も、手根管症候群やギヨン管症候群に効果的です!!
気になる方はこちらへ→ショックマスター
最後に、、、
今回の症例は、我々(後医)が、患者さんの痛みが発生して時間が経過しており、
症状著明の状態で患者さんを診ていた為、前医に比べ情報量も多く、
その患者さんにとって正しい判断ができただけのことです。
「後医は名医」という格言が医師にはあります。
※柔道整復師(整骨院開業厚労大臣免許)は、決して医師ではないですが・・。
どうしても、後から見る方が患者さんの情報が多いので判断しやすいです。
最初に見られた先生も、最善の努力をされています。(←リンクあり)
ご理解いただけますと幸いです。
もしケガで悩んでいる方は、まずは、今、かかっている先生に不安を話して下さい。
確かに、整形外科医にも、各専門分野がありますので、
当院に来院いただければ、専門医にお繋ぎできることもあります。
★整骨院で判別(骨折・脱臼疑い)はできますが、
最終的な「診断」は医師のみができます。
★骨折、脱臼の初回処置(応急処置:ケガして直ぐの処置)は、可能なのですが、2回目以降の施術・過去に医師に骨折・脱臼と診断されたものに関しては、法律上、医師の同意(後療を〇〇整骨院でしていいですよ)がなければ施術できませんのでご留意ください。
※同意を得る方法は、書面でも口頭でも良いとされております。
★注意:写真・図・本ブログの転載・流用厳禁!!