今回は、6月末にケガをして来所された『左鎖骨骨折』の症例です
だいたい、当院では、毎月10~20件程度の骨折・脱臼を扱っています
鎖骨骨折概要
鎖骨骨折は、全骨折中約10%を占めるほど多い骨折のひとつです。
鎖骨の形状は、S字状を呈しており、転倒し肩部を強打すると外力が、力学的に最も弱い
中央1/3~中外1/3部(約70~80%)に加わり発生することが多い。
ちなみに、外(遠位)1/3(約20%前後)、内(近位)1/3(2%程度)の発生頻度との報告がされております。
参考文献:
標準整形外科学 第11版
今回の鎖骨と、受傷部位(骨折)の部分を図で表すと、
赤い線の部分です。定型的な中外3分の1の部分です。
で、どのようにケガをしたか?ケガの受傷原因は、サッカーをしていて、ジャンプして着地の際に強く、
左肩をぶつけて転倒・・
捻挫や肩が外れた?と思い、以前からケガで来院していたので、当院に来所されました
まさに、この図のとおりだそうです・・。
転倒した際負傷し、疼痛緩和肢位で来院。
※疼痛緩和肢位とは…痛みを和らげるために、患部の方へ頭を傾け肘を抱える姿勢
初検時、定型転位である左鎖骨内側が上方に転位しているのが、左右を比べると分かります
当院にはエコー超音波画像診断装置があるため、
患部をチェックできます。
エコーで観察(6/27描出)すると、こんな感じです。左側は骨の連続性が失われているように見えます。
※分かりづらくてすみません・・
で、左鎖骨骨折疑いにて、ずれている骨を整復(骨の位置を元に戻す)し、ほぼ、同じような位置します。
骨折箇所が、2か所あります(7/5描出)が、ほぼ連続した状態になります。
外観は、こんな感じ、左右の骨の位置は、ほぼ元通りです。
その後、速やかに専門医に診察をいただき、当院で後療法の許可を得ます。
受傷後、2週間後のレントゲンですが、上記のエコーと同じように2か所の骨折箇所が見て取れます。
典型的な鎖骨骨折:中外1/2骨折でした。
当院にはクラビクルバンド(鎖骨固定装具)は常備しているので、
それを使い固定します。しかし、それだけでは転位(骨がずれる)するので、
上下の負荷や左右の負荷を取り除くため工夫した固定にします。
かと言って、あまりに日常生活できないと困る。
この方は進学校の高校生なので、勉強に支障がでないよう固定を工夫します。
骨がずれない、元通りに癒合するよう、一方で、生活も最低限しやすいように・・。
なぜここまでがっちり固定するかというと、
①骨折部に変な外力が加わると、骨がくっつかない
②上肢の重みで簡単に骨がずれてしまう。そして変形してくっついてしまう。
もしくは、骨がくっつかず、手術になってしまう。
という状態を避けるためです。
定期的にエコーで患部の観察をしながら
※骨癒合は順調か?転位がでていないか?
※エコーは仮骨や患部の修復過程を見るのが得意です
整形外科と連携しながら、加療していきます。
鎖骨骨折は、最初の処置と受傷後10日間は細心の経過観察が大切です!
固定をすると大変不自由ですが、このことにより骨折部がきれいに癒合します。
きちんと治すことが後遺症もなく、将来のためになります。
それから、オステオトロン照射(骨癒合を早める治療器:リンク付き)をして骨癒合を早めます。
骨折の場所が分かるように簡易に印をつけます
さて、過去の症例:転位(骨癒合部がずれた)して困った事例です
骨折時は、骨膜下骨折?転位なくきれいな状態です。
転位(骨癒合部がずれた)原因は、自動車の助手席に乗っていて、
車が、道路の段差で、ドンっとなった瞬間にずれた・・(本人談)
です。そのような事例もあるため固定をしっかりと施します。
※この方は、幸い、手術せずに保存療法で治癒しました
※レントゲンが、フィルム時代(アナログ)なので10年以上は前ですね
当院では、このように
骨折、脱臼、捻挫といった外傷の実績が豊富です!
エコー画像観察ができる!
整形外科と連携している!
様々な固定の準備をしている!
このことによって、様々な外傷も対応可能です!
20年以上、このスタンスで地域医療を行っているので、
ケガ、外傷の患者さんが多く来院されています。
過去の症例を4つ(各リンク付き)
・酔っぱらって転倒して鎖骨骨折
・90歳の高齢者の鎖骨骨折
・小学生女児が遊んでいてケガ・鎖骨骨折
・ラグビーで受傷した鎖骨骨折
何かあった際は、ぜひご相談ください( `ー´)ノ
急患の対応もしています。
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※当日の急な予約も承っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね!
※写真は本人の許可を得ています。
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★整骨院で判別(骨折・脱臼疑い)はできますが、最終的な「診断」は医師のみができます。
★骨折、脱臼の初回処置(応急処置:ケガして直ぐの処置)は、可能なのですが、2回目以降の施術(治療)・過去に医師に骨折・脱臼と診断されたものに関しては、法律上、医師の同意(後療を〇〇整骨院でしていいですよ)がなければ施術できませんのでご留意ください。
※同意を得る方法は、書面でも口頭でも良いとされております。